上田の丘で響くイタリアの夢:ふたりの情熱が紡ぐヴェレゾンノートのワイン奇跡

 



「知られざる自然派のパイオニア:北摂ワインズが惚れた生産者たち」シリーズvol.9








こんにちは、北摂ワインズです。 『ナチュラルワイン手帖』にお越しいただきありがとうございます。


長野県上田市の東山地区、なだらかな丘陵に広がるブドウ畑。ここに、ワイン好きの心を掴んで離さないワイナリー ヴェレゾンノート(Veraison-Note) があります。


情熱的な二人、中川裕次さん櫻山記子さんが織りなすナチュラルなワインは、イタリアの名ワインにインスパイアされつつ、上田の土地の魅力をたっぷり詰め込んだ味わい。

千曲川ワインバレーの新星として注目を集めるこのワイナリーを、今日はご紹介します!

















イタリアへのラブストーリー


中川さんと櫻山さんは、イタリアワインの大ファン。特に、イタリア北部のピエモンテ地方で造られる「バローロ」や「ネッビオーロ」に心を奪われています。そのため、ヴェレゾンノートの畑はほとんどが黒ブドウ! ネッビオーロカベルネ・ソーヴィニヨンを中心に、上田の土地でイタリアのエッセンスを表現しようと挑戦しています。


でも、ヴェレゾンノートのワインは、濃厚で力強いイタリアワインとはひと味違うんです。


看板ワインの「エクスペリエンス」は、淡いルビー色で、熟した果実の優しい香り。

見た目は軽やかだけど、しっかりとした凝縮感があり、口当たりは柔らかでスパイシーな余韻と爽やかな後味が魅力。トマト煮込みやカポナータと合わせれば、まるでイタリアの田舎町でディナーを楽しんでいる気分に! 上田のテロワールが生む、チャームたっぷりの味わいです。















上田・東山の魔法のテロワール


上田市は、軽井沢と長野の中間に位置する、ワイン熱が急上昇中のエリア。千曲川ワインバレーの一角として、東御市や小諸市と並んでワイン愛好家の注目を集めています。


ヴェレゾンノートの畑がある東山地区は、標高550~600m。年間降水量が900mm未満と少なく、たっぷりの日差しに恵まれるブドウ栽培の楽園です。粘土質の土壌はミネラルが豊富で、ワインに深みと個性を与えます。


長野は白ブドウの栽培が盛んですが、ヴェレゾンノートは黒ブドウにこだわる異色の存在。

収穫期には、ネッビオーロやカベルネ・ソーヴィニヨンが黒々と実り、畑はまるで絵画のよう。


この土地の力を、化学農薬を使わず自然のまま引き出すのが、中川さんと櫻山さんのポリシーです。













委託から自社醸造へ:新たな一歩


2022年まで、ヴェレゾンノートのワインは小諸市の名門ワイナリー テールドシエル桒原一斗さんに委託醸造をお願いしていました。テールドシエルは日本で入手困難なほどの人気で、桒原さんの哲学が詰まった2022年の「エクスペリエンス」は、まさに両者のコラボの集大成。


でも、2023年にヴェレゾンノートは念願の自社醸造所をオープン! 


これから彼ら自身の手で造るワインに、期待が高まります。


ワイン造りはナチュラルそのもの。自然酵母を使い、フィルターを通さず、瓶詰め時にごく少量の酸化防止剤を加えるだけ。ブドウと土地の声がストレートに響く味わいです。

さらに、2023年からは リンゴスター というハードシードルも登場! 

上田産のグラニースミスリンゴにカベルネ・ソーヴィニヨンの果汁を加えた、すっきり辛口のシードルは、地元アーティストKIN SHIOTANIさんの限定ラベルで見た目もキュート。

ピクニックやカジュアルな集まりにぴったりです。














中川さんと櫻山さん:ワインのムードメーカー


ヴェレゾンノートの心臓部は、中川裕次さんと櫻山記子さん。


九州出身の中川さんは、音楽とワインへの情熱を注ぐ男気溢れるリーダー。

イタリアのバローロのようなワインを上田で造る夢を追いかけ、畑での丁寧な仕事に全力を尽くします。


一方、櫻山さんはいつも明るくエネルギッシュなワイナリーの顔。

地元の上田でワインを広めるため、イベントやコラボを次々と企画。彼女の笑顔とアイデアが、ヴェレゾンノートを地域の宝にしています。


例えば、2024年の上田アリオでの試飲イベントや、大屋駅前の「大屋角打ち」フェスティバル(2024年10月26日)でも、彼らのワインやシードルが大人気。


岡崎酒造との発酵イベントなど、上田の食文化を盛り上げる企画にも櫻山さんの手腕が光ります。家族や地元農家、千曲川ワインアカデミーの仲間と一緒に、二人三脚で畑を育て、コミュニティを築く姿は本当に感動的です。















ヴェレゾンノート(Veraison-Note)のナチュラルワインをチェック!


  • エクスペリエンス2021                                                                                                    カベルネ・ソーヴィニヨンとネッビオーロの混醸。豊かな果実味と酸味が調和。パワフルかつエレガントで、飲み疲れしない味わい。テールドシエルの葉原氏の個性が光る、ナチュラルな赤ワイン。
  • エクスペリエンス2022                              ネッビオーロ多めの混醸。華やかな香り、鮮やかな酸味、果実味、細やかなタンニンが調和。エレガントでバランス良く、今飲んでも熟成しても楽しめるナチュラルな赤ワイン。
  • ZE カベルネ・ソービニヨン2022                               フワッとしたベリーの香り、活き活きとした酸味、優しい果実味とタンニンが調和。エレガントでバランスの良いナチュラルな赤ワイン。












上田のワイン文化を味わう


ヴェレゾンノートは、ただワインを造るだけでなく、上田の文化と深くつながっています。

ビストロFika(上田市中央2-24-4、0268-71-0848)では、彼らのワインを地元の料理と一緒に堪能でき、ワイナリー関係者もよく訪れるスポット。


櫻山さんのアイデアで、アートや食とのコラボイベントも盛りだくさん。

ワインを通じて、上田の魅力に触れることができます。


ワイナリーの見学は、事前に連絡(電話: 0268-80-9190、メール: wine@veraison-note.com)すれば対応してくれることも。所在地は上田市武石小沢根574-186で、上田駅から車で約30分です。








ヴェレゾンノートが特別な理由


ヴェレゾンノートの魅力は、イタリアと日本の架け橋のようなワインにあります。

ネッビオーロへの愛を胸に、中川さんと櫻山さんが上田のテロワールで生み出す味わいは、日本でしか生まれない繊細さと個性を持っています。

テールドシエルとのコラボで磨かれた「エクスペリエンス」や、新たな自社醸造のワイン、そしてリンゴスターは、どれも彼らの情熱の結晶。


千曲川ワインバレーの一角で、ヴェレゾンノートはただのワイナリーではなく、上田の物語を紡ぐ存在です。地元の農家、アーティスト、飲食店と手を取り合い、ワインを通じて地域を元気に。次のイベントでグラスを傾けながら、彼らのワインを味わってみてください。

きっと、上田の風とイタリアの夢を感じるはずです。






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