「知られざる自然派のパイオニア:北摂ワインズが惚れた生産者たち」〜異端の風味職人:常識を覆すナチュラルワインの造り手 QUANTUM WINERY〜
「知られざる自然派のパイオニア:北摂ワインズが惚れた生産者たち」シリーズvol.1
こんにちは、北摂ワインズ 冨鶴 高(トミヅル コウ)です。
『ナチュラルワイン手帖』にお越しいただきありがとうございます。
ワインの世界には、伝統を重んじる造り手が多い中、常識を打ち破り、全く新しい風味を生み出す「異端児」が存在します。オーストリアのナチュラルワイン生産者、QUANTUM WINERY(クアントゥム・ワイナリー)は、まさにその代表格。伝統的なワイン造りのルールを無視し、オレンジワインや混醸といった実験的手法で、飲む者を驚かせるユニークな味わいを追求しています。北摂ワインズが「他では味わえない」と絶賛するその個性は、ワイン愛好家の好奇心を掻き立てます。このブログでは、QUANTUM WINERYの革新的なアプローチと、そこから生まれる異彩を放つワインの魅力を紐解いていきます。
QUANTUM WINERYとは?
オーストリアのヴァインフィアテル・マイッサウに拠点を置くナチュラルワインシーンで異彩を放つQUANTUM WINERYは、若き醸造家Florian Schuhmann(フロリアン・シューマン)氏が率いる小さなワイナリーです。彼の哲学はシンプルかつ大胆:「自然と対話し、ブドウが持つ本来の力を引き出す」。実験的かつ自由なアプローチを追求するワイナリーです。化学肥料や添加物を極力排除し、ビオディナミ農法を採用する彼のワイン造りは、ナチュラルワインの枠を超えた「アート」とも呼べる伝統に縛られない自由なブレンド、そして品種やヴィンテージの概念すら超えたワイン造りにあります。伝統的なオーストリアワインのイメージを覆すそのスタイルは、地元でも異端視されるほど。しかし、その情熱と技術が織りなすワインは、世界中の愛好家から熱い注目を集めています。特に、彼の手掛けるオレンジワインと混醸ワインは、唯一無二の風味で知られ、飲むたびに新たな発見があると評されます。QUANTUM WINERYは「その年のぶどうが持つエネルギーを最大限に生かすこと」に重点を置き、毎年異なる手法を取り入れています。
実験的手法の秘密:オレンジワインと混醸
QUANTUM WINERYのシグネチャーともいえるのが、オレンジワインと混醸の技術。
オレンジワインは、白ブドウを赤ワインの製法で醸し、果皮ごと発酵させることで生まれる琥珀色のワインです。フロリアン・シューマンは、スキンコンタクトの期間を緻密に調整し、タンニンと果実味の絶妙なバランスを引き出します。その結果、フローラルな香りにスパイシーな余韻が絡む、複雑で深みのある味わいが誕生。一方、混醸では、異なるブドウ品種を一緒に発酵させることで、単一品種では得られないハーモニーを創出。たとえば、グリューナー・フェルトリーナーとツヴァイゲルトを融合させたワインは、爽やかな酸味と力強い果実味が共存し、予測不能な風味の冒険を楽しめます。これらの手法はリスクを伴いますが、フロリアン・シューマンの鋭い感性と経験が「失敗」を「傑作」に変えるのです。
飲む人を選ぶ?それとも新しい扉を開く?〜ユニークな風味の魅力〜
QUANTUM WINERYのワインを一口飲めば、なぜ「他では味わえない」と言われるのかが分かります。決して万人受けする味わいではありません。
時に強烈な酸味やタンニン、想定外の香りが広がるため、「普通のワイン」を求める人には驚きが大きいかもしれません。その異端性がクセになり、つい次の一杯に手が伸びる。そんな中毒性こそ、QUANTUM WINERYの真骨頂です。
ワインの常識にとらわれない彼のスタイルは、飲み手に新しい発見をもたらします。たとえば、オレンジワインは、アプリコットやハーブ、時には紅茶のようなニュアンスが漂い、混醸ワインでは果実の層が重なり合う立体的な味わいが広がります。時には、3ヴィンテージを混ぜ合わせる。これらは単なる飲み物を超え、ストーリーを語る存在。
北摂ワインズが太鼓判を押す理由
北摂ワインズがQUANTUM WINERYに太鼓判を押す理由は、その「個性」と「誠実さ」にあります。ナチュラルワイン市場が拡大する中、流行に便乗したものも少なくありません。しかし、QUANTUM WINERYは流行を追わず、単に「美味しいワイン」だけでなく、「飲む人の価値観を変えるようなワイン」を大切にしています。QUANTUM WINERYのワインは、その筆頭格。どのボトルも、これまでのワインの概念を覆すような驚きに満ちています。
毎年、同じワインは造らないし、エチケットが変わります。
もし「ワインの常識にとらわれない、全く新しい体験」を求めているなら、QUANTUM WINERYのワインは間違いなく試す価値があります。ぜひ、この異端の風味職人が生み出す一杯を手に取ってみてください。それと、以前に取り扱いインポーターであるNGCの牛嶋氏の計らいにより、来日の合間に、弊店に連れてきていただきました。その時の印象は、目がリスのようにキラキラしてて、話をお聞きしていて凄く純粋さを感じました。
QUANTUM WINERYのワインを1部ご紹介いたします。
レクイエム・フォー・ア・グレープ 2022 / 白(オレンジ) /クアントゥム・ワイナリー / オーストリア・ヴァインフィアテル・マイッサウ / SO2 無添加
チャプスイ NV / ロゼ /クアントゥム・ワイナリー / オーストリア・ヴァインフィアテル・マイッサウ / SO2 無添加
ディコンストラクション・ロート 2022 / 赤 /クアントゥム・ワイナリー / オーストリア・ヴァインフィアテル・マイッサウ / SO2 無添加
QUANTUM WINERYは、伝統を超越した異端の風味職人として、ナチュラルワインの世界に新風を吹き込んでいます。オレンジワインや混醸が生み出すユニークな味わいは、飲む者に驚きと感動を与え、ワインの可能性を広げます。
北摂ワインズが認めるこの隠れた名手は、まさに「常識を覆す」存在。次にグラスを傾ける時、QUANTUM WINERYのワインで新たな味覚の旅に出てみませんか?
その一杯が、あなたのワイン観を変えるかもしれません。
関連リンク: 北摂ワインズオンラインショップで季節のナチュラルワインをチェック
関連リンク:北摂ワインズInstagram
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